Holistic Journal 2016 
「エピジェネティックスを語る」  May.1 Vol.5
思考と情動(感情)のバランスが、人生を変える!
ハートで感じて、頭で考える時もあれば、
考えていたら、ハートに感じるときもある。
そして、思考と感情の繰り返しが、あなたをつくる

少し時間が空きましたが、今日は、思考と情動(急速に引き起こされた感情)についてです。これらを整理することで、私たちは、自分の「心の癖」を知ることが出来ます。
何故それらを知る必要性があるのかは、物事の選択は、食事でも、仕事でも、生きることの全てが、自分の「心の癖」によって決められているからです。
「思考」は、脳が作り出すものです。感情も、脳科学においては、脳内にある五感を通して刺激が加わり、相応の化学物質を分泌すると、「喜び」「悲しみ」「憎しみ」等、あらゆる感情が生み出されることになっています。

例えば、今やがん患者の2倍ほどいると言われている「うつ病」は、化学物質である総称モノアミン(ドーパミン・セレトニン・アドレナリン)の不足か、その受容体の問題によって起こるとされています。治療法としては、これら3つを増強させる薬が投与されまが、結果として、一時的には回復されたようになりますが、それらの化学物質が増える原因が分からなければ、再発する傾向が殆どです。

ここで、特定の化学物質の分泌によって、どの程度の「悲しみ」や「喜び」を感じているのか、何を基準にはかり知ることが出来るのでしょうか?

「喜び」という言葉だけを取り上げれば、他人と共有できるような気がしても、真実は、私の「喜び」の感じと、他人の「喜び」の感じは、比較することが出来ません。

それは、其々が、自分の心の中で、「どのように感じているのか」ということの違いだからです。つまり「他人の感じを感じることが出来ない」ことは明白です。
「喜び」という言葉にしてしまうと、その言葉の意味から考えて、その感じは、自分の経験から、ある程度は、察することが出来ます。しかし、あくまでも、自分の「喜び」という感覚で理解しているだけのことで、相手の感じではありません。

其々の感情を生み出す化学物質の特定は出来ても、その感じ方がどの程度であるか、言い変えれば、「喜び」「悲しみ」「恐怖」という感覚が、人によってどの程度のなのかまで、分からないのです。

「感情」とは何ですかと尋ねれば、真っ先に喜怒哀楽と答えるでしょう。文字にすれば、「喜び」「怒り」「哀れみ」「楽しみ」等、文字や言葉にすれば、私たちの脳は、思考によってその感情を理解することが出来ます。しかし、あくまでも自分の感情で判断します。

その他には、他人の感情を、私たちは、思考で受け止める習慣があります。中には、他人の苦しみを我がことのように、受けてしまい、実際の本人の苦しい度合いよりも強く感じている人を見かけますが、殆どの人は、他人ごとであり、察することは出来ても、全く同じ感情にはなれません。

突然、友人のA子さんが、スカイプをしてきました。見ると赤い顔をして、「今、彼と大喧嘩して、怒り心頭で、もう別れる寸前なのよ」とB子さんに話します。B子さんは、「それは、大変ね。私も経験あるから気持ち分かるわ」と良くある会話です。

どの程度、その感情が共有出来るかは疑問ですが、ここで伝わっているのは、A子さんの感情を、B子さんは、一つの情報として思考を用いて判断しているものです。

感情とは、言葉にした瞬間に、思考の一部に配合されることが分かりますか?

ですから、私たちは、感情に注意を向けている時間帯より、遥かに膨大に思考している時間で生きていることが分かります。しいて言えば、感情だけの瞬間は、ほんの僅かかも知れません。例えば、カッときた瞬間、カッときた感情で思考します。

思考とは、読んで字のごとく、「思い」という自動的に浮かび上がる産物と、「考え」という能動的な産物があり、これらを英語では、Mind(マインド)と呼んでいます。

そして正に、脳機能が作り出すものを「思考」(マインド)と呼ぶわけです。

ホリスティックカレッジ・オブ・ジャパン
校長 竹内 進一郎

   エピジェネティクスを語る! 
        見えない世界の言語(ことば)

    ライブ講演会のお知らせ】
  

場所:シダックスカルチャーホール(渋谷)

【講演者】

「見えない世界の科学が医療を変える」
育成会横浜病院 院長 長堀 優

「あなたの細胞(身体)を変える意識という言語(ことば)」
ホリスティックカレッジ・オブ・ジャパン 校長 竹内進一郎 

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